毎月発売されるボールを見て、あれも投げたい、これも投げてみたい、ボウラーならボール選びは楽しみであり迷うことでもあります。 信頼できるドリラーやショップの方にお任せする方も多いと思いますが皆んなはどうやって選んでいるのかな…と思いませんか?
プロやトップ選手は試合に行く時、どうやってボールを選んでいるの?
何かこだわりはあるの?
なかなか取材に行けない世の中だけど、私は遠くの人と話ができる便利な機械を持ってるので、それを使ってお話ししてみることにします。
・
・
・
3名のボウラーにお聞きするのは3つの質問です。
ボール選びのこだわり
大会に持って行くボールの選び方
好きなボール2個
若き実力者 八鍬良太 やくわりょうた
東京都連
第50回全日本新人選手権大会 優勝
2016年ナショナルチーム在籍
ボール選びのこだわり
ボールを選ぶ時は滑らないボールを選びます。具体的に言うと低慣性のものです。今はウレタン以外、低慣性のボールしか持っていません。
低慣性を選ぶ理由はオイルコンディションの変化を感じにくいからです。高慣性は変化を顕著に感じてしまいます。またオイルの有る無いの、きわ(境目)を感じにくいのが低慣性なので手前のオイルが無くなったら内に入れます。
レイアウトはいろいろ試すことはなく、ほぼ同じですがソリッド、ハイブリッド、パールと素材によってレイアウトを変えています。
他にはチャート表を見たり動画を参考にしています。
動画で投げてるボウラーのコメントは参考にしませんがボールの軌道などを見て自分に合うかどうか判断しています。
大会に持って行くボールの選び方
ラインナップはだいたい6個です。
ウレタンボールは常に入っていてスペアボールを持っていかないので代用しています。
上のボール(オイルに強いボール)2、3個は、板やオイルの種類の前情報があればその都度変えますが下のボール(オイルに弱いボール)2、3個は固定で決まっています。
持っている中で好きなボール2個
好きなボールと言うか常に持っておきたいボールはベノムショックとパープルパールウレタンです。 出番が多くはないですがこの2個はないと困ります。
女子プロボウラー 前屋瑠美 まえやるみ
ボール選びのこだわり
角が出ない曲がりのボールを選びます。丸い動きをするボールです。角が出るボールはドライな所へ行くとガンっと動いてオイルに反応しやすく予想より曲がってしまいます。
厚めだとスプリットになりやすく、丸い動きのボールは薄めも厚めもOKです。丸い曲がりの方がポケットに集めやすく安心して投げられます。
去年の4月からフリーでボールを使えるので、いろんなボールを試している最中です。持っているボールの7割くらいが丸い曲がりのボールでレイアウトも丸い曲がりになるようにしています。
私は身長が147㎝ですが小柄なのはボウリングに関係ないと思っているのでボールを選ぶ時にも体格を考えたことはありません。 『ボウリングは大きくいこう』と思ってます。
大会に持って行くボールの選び方
基本8個くらい持って行きます。オイルに強い丸い動きのソリッド、同じくハイブリッド、パールをメインでその3個の間を埋めていきます。
状況によっては角が出るボールも持って行きますし投げる時もあります。
持っている中で好きなボール2個
対称コアのボールが好きです。今はフェイズIIISEとフューチュラですね。
男子プロボウラー 戸辺誠 とべまこと
ボール選びのこだわり
大会に持って行くボールの選び方
8個持って行き、前日練習で似たようなボールは省きます。最終的には迷わないよう6個くらいにします。 ひとつのレイアウトにこだわるとトーナメントの前半はいいけどオイルが無くなった後半に使えるボールがなくなるので、それぞれのボールの良さが出るレイアウトでドリルしてます。
持っている中で好きなボール2個
エアロとザ・ウィンパールです。
いかがでしたでしょうか。
選ぶ理由が違い、参考になりましたね。
ちなみに私はどうなのかといいますと
手前の走りがあるボールを選びます。
初速がないので手前から曲がり始めてしまうとピンに当たる前にボールのエネルギーがなくなってしまいます。
オイルに強いボールでも走るボールから選ぶようにして合わないボールはなくなりました。
皆さんも専門家に相談するのはもちろんですが自分の好みや投球と合わせてボールを選んでください。 自分に合ったボールがわかれば次に買うボール選びやラインナップも組みやすくなり、ベンチマークのボール、好きなボールも決まっていきます。
-
参考今回は持っているようで持っていないチョメチョメボール
ベンチマークボール持ってますか?今の自分に対してそのレーンはどんなレーンなのかを判断する為のモノサシとなるボール
同じボウリング場でもオイルコンディションは毎回同じではありません。ベンチマークボールで投げ始めることでその日のオイルコンディションが自分にとって遅いか早いかがわかり投げるラインの見当をつけられます。
ベンチマークボールを基準にその日のオイルコンディションに合ったボールを決めやすく攻略法も見つけやすくなります。続きを見る
皆さんの実力が発揮できるナイスなボールと出会えますように!