世界中にボウリングボールを作る工場はいくつかありますが昨年11月に発表されたニュースに驚いた方も多いのではないでしょうか?
それは「ブランズウィックがエボナイトインターナショナル(以下EBI)を買収した」というニュースでした
それに伴いEBI(イービーアイ)工場は閉鎖され以降はメキシコにあるブランズウィック工場で製品を作っていくとのことでした
それってどーゆーことなん?
こう思う方も多いですよね
本題前に軽く説明させていただきます
2019年11月のEBI買収発表前まではこんな感じでした
ブランズウィックとEBI(エボナイトインターナショナル)
この二つの会社は当然別の会社として世界的にも有名なボウリングボールメーカーで数種類のブランドを持ちボールを製造と販売しておりました
ブランズウィック工場で製作していたボールブランド
■ブランズウィック
マスターマインド、ゾーン、カンタム、メーリーなど
■DV8
ポイズン、ピットブル、バンダル、ノートリアスなど
■ラディカル
KATANA、ジング、コンスピラシー、グルなど
日本での取り扱い代理店:サンブリッジ
EBI工場で製作していたボールブランド
■エボナイト
ワン、チョイス、バーディクト、ゲームブレイカーなど
■ハンマー
ブラックウィドー、ステイトメント、ウェブ、リップドなど
日本での取り扱い代理店:レジェンドスター
■コロンビア300
モーメンタム、ムーブメントムゲン、リサージェンス、サベージなど
■トラック
パラドックス、キネティック、タクティクス、イントゥーイションなど
日本での取り扱い代理店:アメリカンボウリングサービス
今後はこうなります
2019年11月にブランズウィックがEBIを買収したのちEBI工場は閉鎖となりました
そしてブランズウィックの3ブランドとEBIの4ブランド全てをメキシコにあるブランズウィックの工場で作ることになりました
こんな感じっす
工場が変わるとなにが違うの?
EBI工場が閉鎖となりブランズウィック工場での生産となると何が変わってしまうの?って思いますよね
2007年ころの話ですがそれまでコロンビア300とトラックは独自の工場でボールを作成していましたが、エボナイトが買収したことにより以降はエボナイトの工場でボールを作るようになった経緯があります
この時もボールの動きについてボウラーからは賛否両論の声が上がりましたね
同じボウリングボールでも作る材料や環境、工程などが変われば当然パフォーマンスが変わる
ボウリングボールは我々が思っているよりも繊細にできているのかもしれませんね
当然今回も工場が変わりますから
今までのパフォーマンスと違ってしまうんじゃないか?
自分の好きなシリーズがなくなってしまうんじゃないか?
こんな不安ボウラーからも多く聞こえてきましたし、芦川和義的にもコロンビアのHST(ハイパーショックテクノロジー)やムーブメント・ムゲンシリーズやリサージェンスなどなくなっちゃうの?とか心配しておりました
実際のところどうなのか?
そのあたりの話は買収の直後にメキシコのブランズウィック工場を視察してきたという男がいるという情報を入手しました
色々聞いてみたいことがあるので体育館裏ならぬDrill処に呼び出し(笑)しました
その男とは
↓
アメリカンボウリングサービスの偉い人
後藤謙二氏
通称
ごっちん
行ってきました
まず思ったのがクオリティーコントロールがしっかりできてるなって思いました
例えばですが15ポンド0~1オンスや15ポンド5~6オンスができにくい作りになっています
それはどういうことかと言いますとウェイトブロック、インナーコア、カバーがしっかり管理されているので
ほとんどのボールが15ポンド2~4オンスの間で収まると思います
軽量ボールもコアがしっかりしていますし、マスバイアスの効果も出ています
保証期間もほとんどの会社が1年保証ですけどリアクティブで2年、ポリエステルが1年付いてきます
あんまり気にしたことなかったですがボールに保証期間てあるんですね
ボールの箱裏見たらそれっぽいことが書いてあった
↓
でも読めないので
Google翻訳さんに訳してもらう
すげーーー
↓
メモ
例えば購入して保証期間内に割れてしまったら
保証対象かも知れませんので購入したショップを通じて問い合わせてみるのも良いでしょう
その昔THE ONEとかアンギュラーワンとか一世を風靡したボール覚えてるでしょ?
同じボックスの中で必ず誰か使ってたね
そしてEBIで使用していた機材も全部使えるものと使えないものを分けて移動したようですから色々な可能性が広がっていきますね
お互いが持っていたテクノロジーと頭脳が掛け合わさるってことです
ブランズウィックの材料、ブランズウィックのコアで、ブランズウィックの工場で作ったらそれはもう
今までのブランズウィックのボールと変わらなくなってしまうじゃないか?って
そうなることで良い化学反応が起きていくって想像できました
実際に今回発表されたボールもカバーはEBIで使っていたもの、添加物はブランズウィックが使用していたもので作っています
総合的にオイルゾーンでもドライゾーンでも反応の仕方が変わってきます
何年か前に急にモーティブのボールが良くなったことがあるんです
その話知りたい知りたい
そこである時ボールの動きが急に出るようになった添加物を見つけたんです
モーティブはかつて緩くてふんわりした動きが持ち味でしたが、その添加物発見以降はバックエンドが急激に動くようになったんです
名前知りたい知りたい~
確かにあの玉メッチャ先で動いたしモーティブやるじゃーんって思いました
材料変わらなくても添加物が変わるとかなり影響あるんですね
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なんでこの玉は人気なの?メーカーの人に聞いてみよう 第1弾MOTIVジャッカル編
ボウリングボールには不動の人気を誇るヒット作が存在する。曲がるぜ!とかピンアクションがすごいぜ!とか感想は様々だが口をそろえて良い玉と表現する。人気のシリーズ玉の秘密をメーカーの担当者に直接何が良いのか?どんな特徴がボウラーに指示されているのかを聞いてみました。初めてとなる今回はMOTIV社のジャッカルシリーズを選びました。世間では知られていない話が出てくるかな?
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EBIのファンも多かったので今日の話はとても良かったんじゃないかなって思います
今回発表されたコロンビアとトラックの玉は全部聞いたことない名前でなじみがなかったのですが、今まで発売されていたシリーズも続きますか?
トラックではタクティクスとかパラドックスとか出てくれたら嬉しいっす
それからもう1個質問があります
今回の4玉には全部ブランズウィックのダイナミコアという構造が取り入れられていますね
コロンビアと言えばHST(ハイパーショックテクノロジー)って印象なんですけど
HSTはやめちゃうんですか?
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ウォウ~ウォ~な試投会で「ムーブメント」を起こしたい
コロンビア300からこの秋注目の新製品が発表された。その名はMOVEMENT∞BLACK!初代はあっという間に完売してしまい欲しいと思った人のところまで回らなかったみたいですね。今回はMOVEMENT TOURと題して全国を縦断していく試投会がありましたので新狭山グランドボウル会場へ行ってみました。ボールの試投はもちろん、ABSのごっちんに商品説明をしてもらいオスク・パレルマ氏のインタビューも成功。その後のデモンストレーションやオスク氏と投げられるチャレンジマッチにも参加した内容の濃い一日となりました。ボールが気になる人もオスクファンも注目記事ですよー
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DYNAMICORE(ダイナミコア)の説明
上記の図の青く塗られた部分の密度を高くしてピンが反発するように作られています
コロンビアは今までそれとは逆の発想のHST(ハイパーショックテクノロジー)を搭載していました
今回逆になっちゃいましたね(笑)
メモ
HSTとはコロンビア300が打ち出したハイパーショックテクノロジーの略
ボールの2層目を柔らかくすることでピンに当たった衝撃を吸収してピンを低く飛ばすというテクノロジー
実際のHST
ドリルするとわかるんですが黄緑色の層がとても柔らかいんですよ
いいっすね、いいっすね
これからどんな玉が出てくるのかとても楽しみ!
じゃ最後にこれが大きく変わるってとこ教えてください
これは我々のようなディストリビューターとしてはとても大切なことでお客様がこのボール欲しいって言っているのに15ポンドの0オンスしかないとか、15ポンドの5~6オンスしか入荷がないってなると足踏みしてしまう人も多かったと思うんですよね
正直売れ残ってしまうとか売れにくいってありましたし
0~1オンスとか5オンス以上ってなると躊躇してしまう人は多いでよね
ごっちんの新作の4玉解説
それではせっかく来てもらったのでごっちんに発売されたブランズウィック工場産の4玉を紹介してもらいましょ
コロンビア300 オーソリティー
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COLUMBIA300 AUTHORITY オーソリティー
メタルなスイカ感がスゴイエボナイトインターナショナルの工場が閉鎖となりブランズウィック工場で製作することになったそうですその第1弾として発売されたひとつがこの玉です手前から転がる割に先まで走る感じがあってミディアムからミディアムオイリーあたりで活躍しそうですね癖のない動きなので色々なレーンコンディションに合わせやすそうだぞ
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ごっちんのポイント
コロンビア300 アウトルック
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COLUMBIA300 OUTLOOK アウトルック
見た感じはブランズウィックの製品でみかけそうな配色ですね
動きはレーン中盤あたりまで軽快に直進してそこからしっかりと向きを変えてきます
暴れる感じではなさそうなので使いやすそう
オイルがテンコ盛りでは厳しそうですが若干遅くなってきてからが使い時って感じです続きを見る
ごっちんのポイント
コロンビアは丸く動くってイメージをお持ちの方も多いと思いますが、元々コロンビア300っていうブランドはキレを売りにしていました
このタイミングで原点回帰をし走ってキレるをコンセプトにしてあります
スキッド→フック→ロールがハッキリ見られて元祖コロンビアって感じです
手前は気持ちよく走ってくれますよ
このボールのカバーはハイエンドのシリーズサベージライフに使用してたEXCITER PEARLをベースにブランズウィックの添加物を混ぜて作ってありますが価格は抑えてあります
トラック プルーフ
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Track PROOF プルーフ
この玉良いなー一目惚れしてしまった転がる、中盤の立ち上がりが見やすい、バックエンドもしっかりしてる動いてくるし、暴れる感じはないこうなると色々なレーンコンディションや色々なラインで投げやすそうだね
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ごっちんのポイント
In 2 itionで使用していたカバーにブランズウィックの添加物を混ぜています
レーンキャッチが良くて曲がりが持続する仕上がりです
ありがちなのがキャッチの良いボールは先での動きが緩く感じてしまって物足りなく感じるってあるんですよね
それがこのボールは先もグイグイ来てくれるんです
オイリーからミディアムコンディションが使い時でミッドでググっとレーンを掴んでストロングでコンティニュアスな曲がり方ですね
ボール触るだけでコイツはやるな!って感じることが極稀にあるんだよね~
プルーフはその感覚があるんだよねー
ちなみにダメだろこれーって思う玉もあります
そーゆーのは買わないですけどね
これはかなりやってくれると思うぞ!
トラック ラティチュード
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Track LATITUDE ラティチュード
トライトンエリートに使用されていたコアを使用しているそうですバックエンドまで気持ちよく走りますがQR8ソリッドがしっかりブレーキをかけてくれます走りと動きのバランスが良いように感じますのでミディアムコンディションあたりで使いやすそう個人的にこれ好きだなー
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ごっちんのポイント
QR-8のソリッド素材を使用しています
コアはトライトン・エリートで使用していたMC2
カバー自体はワンランク下のソリッド素材ですが手前の走りが良くてミッドエリアでは掴んでくれます
バックエンドの動きは強く出ますので回転多めのボウラーから少なめのボウラーまで幅広いボウラーに気に入ってもらえると思います
説明後ごっちんが渡してくれたのがこの資料
↓
ミディアムヘビーからミディアムライトあたりまで出番の多いところだと思うので参考にしていただければと思います
まとめ
EBIが買収されたという話を聞いた時は正直、大好きなシリーズがなくなる、工場が変わることでEBIらしい動きの玉が今後発売されなくなってしまうんじゃないかって不安な気持ちになりました
噂話もチラホラ聞こえる中でキチンとした話を聞きたくて今回のごっちんに時間を取ってもらいました
知らなかったこともたくさんありましたし材料と添加物の組み合わせ
テクノロジーと頭脳の融合がされて今までになかった素晴らしい玉が発売されてくるのが楽しみで仕方ないですね
もちろん愛着あるシリーズのテクノロジーの融合版の発売もね
次に続く
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投げちゃったもんねー!ブランズウィック工場産のコロ・トラの玉
前回の記事でブランズウィック工場で作られたコロンビア300とトラックの玉をABSのごっちんに解説をしてもらいました。
解説が終わって思ったのは「投げてみたいじゃん!」って。一人で投げても面白くないので平均的な球質の芦川、女子代表松P、高速回転代表の初登場大城君を呼んで投げ比べ会を開催
3人が実際に投げてみた感想を参考にしていただけると嬉しいです続きを見る