皆様、今年もよろしくお願いいたします。
2021年の初投げはしましたか?
まだまだ、いろいろありますが今年も元気にボウリング楽しんでいきましょう。
今年のスタートは若い実力者のお三方に「こんな時どんな対処してるの?」を教えていただきました。
多くのボウラーが苦手意識があるこの3つ。
10ピンの飛ばし方
ポケットに入って、いい感じなのに10ピン(左投げの場合は7ピン)が残ってしまう。 誰もが悩むことですよね。こんな時どんな対処をしているの?
ショートオイル対処法
一般的にオイルの長さが33〜37ftのオイルパターン。
最近はいろんなオイルコンディションで投げる機会が増えたと思います。ショートは曲がりすぎたり曲がらなかったりと感じて苦手な方も多いのではないでしょうか。具体的にどうしてるの?
ロングオイル対処法
一般的にオイルの長さが42ft以上のオイルパターン。
ショートの逆で早いと感じてノーヘッドしてしまい、それを怖がって引っ張って投げ方も悪くなる。ロングの時はどうやって投げてるの?
以上の3つの対処法と長所であり武器となる“自分のボウリングの強み“をお聞きしました。
ナショナルチームのエース的存在
石本美来
いしもと みらい
JFEスチール(株)
・第18回アジア競技大会マスターズ戦 優勝
・第50回NHK杯全日本選抜選手権大会 優勝
・2016~19年全日本大学個人選手権大会 3連覇
・第24回アジア選手権大会トリオ戦 優勝
・第23回アジア選手権大会シングルス戦 優勝
・第13回世界ユース選手権大会4人チーム戦&マスターズ戦 優勝
10ピンの飛ばし方
初速があるので手前のオイルが無くなることよりピン前のキャリーダウンを感じやすいです。なので先があまく感じたら、そこを内カベができたと思って利用します。
立つ位置1、2枚くらい右にして内カベと仮想したところに向かって投げます。 そのアジャストでストライクにならなければ先の動きが出る非対称のボールに変えます。 手前でボールが捕まる時は最初に投げていたラインから2、3枚内側のラインを真っ直ぐ目に投げます。
ショートオイルパターン対処法
ショートの時は内ミスをしないように心がけます。 スタートはボールの動きがキレているように感じるのでラインナップの下目の対称コア(アイドルパール)を投げます。
ショートでは投げるラインは基本的に5枚より外目に張り付きます。3、5枚を真っ直ぐ投げて、そこがキャリーダウンしてきたと感じたらカバーの強いボールにします。 外目のラインが荒れてどうしようもなくなったら最終手段でドーンって一気にインサイドのラインを投げます。
※ラインナップの下目の対称コアとは
持ち込んだボールの中で摩擦の弱いボールの事。この場合は序盤は動きが出すぎるので対称コアを使った摩擦の弱いボールを投げることで動きを安定させるって事です。
ロングオイルパターン対処法
ロングは薄くて長いので、すぐ変化する前提で次のアジャストの事を頭に入れて投げてます。 スポーツコンディションなら インサイドからスタートして、手前が行かなくなるのを感じたらすぐに中に寄ります。もうちょっとピュッて投げようとか今のは内ミスだったかな?とか思わず迷わず寄るってイメージです。
フッキングポイントは変えずに立つ位置を内側にします。コンディションの変化を感じても、どんどん中に寄って行きます。
私のボウリングの強み
難しいことをしない。
コントロールには自信があります!
強しなやかなレフティ
野村経博
のむら つねひろ
鹿児島県体育協会
・第48回全日本大学個人ボウリング選手権大会 優勝
・第50回全日本大学個人ボウリング選手権大会 優勝
・JBC会長杯全日本年齢別ボウリング選手権大会 優勝
・第55回全日本大学ボウリング選手権大会5人チーム戦 優勝
・第57回全日本大学ボウリング選手権大会5人チーム戦 優勝
7ピンの飛ばし方
1度くらいのタップなら何もしないですが2、3回残り始めたら0.5枚左に寄るか、スピード調整します。スピードを遅くする時は気持ち少し前に立って構えます。それでも、7番ピンが飛ばない時は少し強めの球を投げます。
ショートオイルパターン対処法
ショートは短い、遅いと思わず曲がってくれるというイメージを持ちます。 外目の5枚前後に張り付きラインは変えません。以前、曲がるからどんどん内に寄っていって全く打てなかったので得意な外目で真っ直ぐなラインを意識して投げることにしています。冒険はしません。 まずはスピード調整をして安定しなかったら対称コアのボールに変えます。
ロングオイルパターン対処法
ロングは曲がらないと思うと苦手意識になるので曲がりが出る、オイルに強いボールを投げます。表面仕上げ500番の非対称でカッサカサを用意します。 投げるラインはクロス気味にしてストライクが続かない時はスピードを落とします。ペロンと拾わないような投げ方です。 ロングにはリサージェンス2019がお勧めです。 レフティなので右投げに比べるとオイルの変化が遅いので他のレフティの選手のラインを見て参考にします。
僕のボウリングの強み
外目のラインを投げたら上手いです。
物静かなのに存在感がある
土方捷
ひじかた はやと
川崎グランドボウル
・文部科学大臣杯 第22回全国高等学校対抗ボウリング選手権大会 優勝
・文部科学大臣杯 第55回全日本ボウリング選手権大会4人チーム戦 優勝
・第72回 国民体育大会「愛顔つなぐ愛媛国体」 4人チーム戦&2人チーム戦 優勝
・PBA Regional Tour in Japan 2019/2020 第3戦 Dragon Open 優勝
10ピンの飛ばし方
10ピンがタップするというのは入射角度の問題ですから、まずは立つ位置を右に0.5枚変えます。 それでもタップしたら立つ位置を5枚左に変えます。
えっ、5枚も?と思うかもしれませんがスピードを抑えるので5枚です。
もうひとつの対処法はボールを変えます。だいたいボールのラインナップは6個くらいなので真ん中より下のボールにします。
※真ん中より下のボールとは
オイルに強いボールを上、オイルに弱いボールを下と表現するボウラーもいます。
この場合は、持ち込んでいるボールの中で気持ちオイルに弱いボールを投げることで、手前を走らせて先の動きを出やすくして入射角を出すいう意味。
ショートオイルパターン対処法
ショートの時はウレタンを投げると言う人が多いですがスタートから、なるべくリアクティブを投げます。ウレタンでスタートするとリアクティブ変える時のタイミングが難しいからです。
ショートはすぐにキャリーダウンするのでラインナップ(自分の場合は6個)の上から2か3番目を投げます。1番上を投げてしまうと、それより上のボールがなくなってしまいます。
ショートは外目と決めつけず内ミスOKと感じたらミディアムコンディションと思って投げるし中に寄っていきます。
ロングオイルパターン対処法
ロングは中目(15枚くらい)を投げるというイメージが強いですがフッキングを感じたら外目も投げます。ロング=中という固定観念はありません。
練習ボールも外の5枚から投げ始めラインを自然に取ります。 ロングの時はフッキングが出るようにスピードを落とします。通常より5、6割の力です。 スピードが出過ぎると曲がらないですから曲がりを出すなら回転数を増やす前にスピードを落とします。 最近はザ・ウィンがロングに合うお勧めボールです。
土方くんのYouTubeチャンネル『ひーじーてぃーびー』
初心者向けの上達方法からスポーツコンディションの攻略の仕方まで幅広く楽しんでもらえるようなチャンネルだそうです。
僕のボウリングの強み
ポーカーフェイスなところ。
感情を出さずに起こったことに一喜一憂しないようにしてます。
お三方の対処法いかがでしたか?
タップ、ショート、ロング、どれも我慢して何とかなるまで根性で投げてしまう方が多いのではないでしょうか。
自分の強みを武器にして、ただ変化を待つのではなくライン取り、ボール、気持ちを幾つか用意しておくだけで苦手は減っていきます。
今回のお三方も良い時ばかりではなく経験してきたことが対処法へと変わったのです。
是非、参考にしてください。