9月某日
2階フロア
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- はーい
- 準備しまーす
- by和義
①用意されている玉から自分のスパンに近いものを選ぶ
- スパンが短いのから長いのまで用意されています
- スパン:親指と中・薬指の間隔
②自分にあった指の太さのグリップを選ぶ
- 親指・中指・薬指
- それぞれ決めます
③選んだグリップを装着してもらう
先に選んでいた玉に装着してもらいます
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約2分で完成
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感覚として自分の玉に近いに仕上がりです
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コレをマイボールと呼んで良いんじゃないか?
と、盛り上がってるとこへ
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ABSの後藤氏から
GOの合図
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そう!
説明がまだでした
今回とっても興味深いイベントが開催されると聞きつけ、川崎グランドボウルに駆けつけました
実は今回のこの記事はかなり前から興味があったものです
遡ること2年前「すごく面白いイベントやったんだよー」ってABSの偉い人から言われたことがキッカケ
ぶっちゃけ、その時は「取材したいからやる前に行ってよ~」って思いましたがお偉いさんには「これからも続ける予定だから次は取材来てね」と笑顔で言われた
翌年開催時は日程が合わず行けなかったので、3度目の正直となる今年は絶対に行くべしと、かなり前からスケジュール確保して待ち望んでおりました
そのイベントの名は
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- とは
- 読みません!
コレは
ID BOWLING TOURの略
なんでもBOWLER IDというツールを使用してボウラーのデータを抽出し、そのデータを分析後に米国コーチングスタッフから的確なアドバイスをもらえるらしい
聞いただけではかなり難しそうな感じのイベントなんじゃないか?
もっと説明が必要なのでABSの担当さんに聞いてみましょう
- アメリカンボウリングサービス
- 営業部マネージャー
- 岩村浩人さん
- N:
- あのーIDボウリングツアーって何やるんですか?
- 岩:
- 目的はボウラーさんが知りたがっているボールのスピード、回転数、アクシスローテーションとアクシスティルトを計測することが出来ます
- N:
- どうやってやるんですか?
- 岩:
- ボールにセンサーを埋め込んで投げて頂きます
- 投球後にセンサーを取り出してボウリングIDというソフトに読み込ませて先に挙げたボウラーのデータを可視化します
- N:
- ほほー
- めちゃくちゃ未来感があるじゃないですか
- その数値がわかると、どんな良いことがあるんですか?
- 岩:
- 自分の球質が正確にわかるので、上達するために何が不足しているのか? 何を伸ばせば良いのか?がわかるようになります
- 具体的に挙げると
- 「回転数よりもスピードが不足しているのでこうやってスピードをつけてみましょう」
- とか
- 「アクシスティルトが大きいので、こんなタイミングで投げてみましょう」
- など、2名のコーチが的確にアドバイスしてくれます
- かなり的確なアドバイスがもらえると好評で、毎年参加されるボウラーも多いです
- さらに「こんなボールを買ったほうが良い」とか、ボール選びやレイアウトの相談にも乗ってくれます
- N:
- 凄く楽しみになってきました
- で、そのセンサーは自分のボールに埋めるんですか?
- 岩:
- もちろん普段投げているボールを使った方がより正確に計測できるのでおすすめしているのですが、決まった場所にセンサーを埋め込む穴を開けなくてはなりません
- それに、使用するボールも表面の摩擦力も低く、コアの影響も出にくいボールでないと正確な数値が出ませんのでスペアボール等を使用しなくてはなりません
- 「自分のボールに穴を開けるのはちょっと抵抗あるなー」って方には、15ポンド限定ですが、数種類のスパンでドリルしてある計測用ボールを用意してあります
- このボールはリアクティブ素材を使っていますが、かなり弱い素材を使っているのとコアもスペアボールなどに使われるパンケーキ型を使用していますから、フレアも殆ど出ません
- N:
- つまり
- 表面素材の摩擦やコアの影響を極力少なくして、自分の実力が出る条件でデータ計測が必要なわけですね?
- それでなんですが、コレって参加費はお高いんですよね?
- 岩:
- 計測とコーチングが90分
- 他に新作ボールが1個
- オリジナルVネックプルオーバー
- ブランケット
- レザータオル
- Tシャツが付いて
3万円です
ってテレビショッピングか!
- N:
- 勲くーん
- コレどうなんでしょうか?
- 勲:
- プロボウラーやこういうデータが好きなアマチュアさんは、自分ではこのくらいかなって?数値的には想像はつくと思うんです
- ただ、正確にこの数字が出ることで自分をちょっと離れた距離から客観的に見られるっていう良い機会だと思うんです
- N:
- 僕なんて全く想像つかないです
- 特に回転数をRPMで言われると?????ってなります
- 勲:
- なかなか自分で測るのは難しいですからね
- 結構言われるのが、スピードや回転数は多いほうが良いって思う方が多いと思うんです
- ただ、大事なのは何回投げても同じようにできる回転とスピードを知っておくことだと思います
- ちょっと力はいっちゃうと回転がついちゃうんだなとか知っておくと試合でも役に立ちますね
- N:
- なるほどー
- では無理に回転やスピードつけずに普段通りにやってきま~す
いよいよ計測開始
まずはボールに慣れるため練習投球から始めます
身体が温まったらフィンガーグリップくらいの大きさのセンサーを
ボールに装着
こんな感じ
投球にあたりいくつか注意事項があります
① センサーのランプ点灯確認
② 構えたら3秒停止
④ ①~③をに注意して8回投げる
8回投げ終わったらボールからセンサーを抜き取りパソコンへつなぎます
奥に見えるのが今回来日しているコーチ
と
通訳の吉田樹仁亜氏
- Shawn Ryan氏
- ショーン・ライヤン
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照れ屋さんなんだから
パソコンとの接続準備ができたようなので
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何だか読み込んでいる時間がドキドキします
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- 8回投げたか?
- って聞かれてます
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すぐに読み込んだデータが画面に表示されます
1投目と6投目は上手くデータが取れなかったようなので6投のデータから平均値が表示されます
- コレ
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- 和義のIDデータ
- ボールスピード:14.7MPH (23.65Km)
- 1分あたりの回転数:227RPM
- アクシスティルト(レーン水平方向に対して回転の傾き):17.8°
- アクシスローテーション(進行方向に対しての回転の角度):75.6°
- アクシスポイント(X軸):5と1/4インチ
- アクシスポイント(Y軸):上に1と11/16インチ
- ※アクシスポイントとは、親指と中指の中心からの距離を表している通常「PAP」と表現される
自分の正確なPAPの場所をドリラーに知らせておきましょう
ドリルする時に必要不可欠な数値です
ここまでに判明した数値類
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そんな遠くない過去に苦労して割り出した気が
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そう
STORMが最適ボールを教えてくれるマッチメーカー
教えて貰うまでに必要なデータの収集方法がすこぶるアナログな上にめんどくさいマッチメーカーを使いこなしたい人にこのIDBTで得られるデータは最高ですね
ABSとSTORMでお互いのシステムトレードしたらwなーんて思います
自分の数値がどうなのか?っていう指標もあります
ABSの動画でおなじみのプロボウラー2人の数値はこんな感じ
次の画面では回転数とスピードのバランスを表したものです
回転が多くても、スピードが速くても良くないようで回転とスピードのバランスが大事なようです
バランス良いよって褒められた
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このデータを印刷してくれます
このデータを元にコーチのShawn氏がアドバイスしてくれます
ボールと助走の動き出しのタイミングと左手の使い方を治すともっと良くなるよって優しく、わかりやすく教えてくれました
では、Shawn氏にお話し聞いてみましょう
- N:
- 自分の球質データを知ると何が良いんですか?
- S:
- 特定のレーンコンディションに対してどういう風にボールをレイアウトしたら良いのかっていうツールとして使えるのと、全てのコンディションに対してスピード、回転数、ティルト、ローテーションを知ることにより攻略に役立ちます
- コレがわからないと予測と憶測だけなので正確には出来ないですね
- N:
- 正確な数字があるから明確な答えにたどり着きやすいってことですね
- S:
- それがとても重要です
- N:
- では、コレを知ることが上達の近道ってなりますか?
- S:
- この数値を見ると、どんなコンデイションで「投げやすい」「投げにくい」かがってわかります
- 苦手をを克服するためにボールを用意したり、投球術の幅を広げるために練習したり出来ますね
- そして、また来年確認しに来てくれれば自分がどれだけ上達したかがわかるようになります
- N:
- 苦手を克服できるようになるってボウラーにとっては純粋にワクワクできる言葉です
- また来年来ちゃおうかなー
- Thank you very much
- S:
- you're welcome
次はもうひとりのコーチにも話を聞いてみます
- USBCシルバーコーチ
- Ebonite International アジアセールスディレクター
- Kwang Chun Bae氏
- クワン・チャン・ベイ
- N:
- 今までこういうデータを知らなかったので自分に対して新鮮な気持ちでいます
- K:
- 今まではボウリングは知っていてもテクニカルな部分までは知り得なかったと思うんです
- これからはこの情報を手に入れたことで新しい扉が開けるんだと思います
- N:
- 久々にワクワクしています
- ところで僕の数値見てどうですか?
- K:
- 3年間日本でやってみて一番起こりやすい現象としては、あなたも含め日本選手の多くが曲げようとしすぎてしまい、親指が抜ける前に手が多く回ってしまってます
- もうひとつはアクシスティルトが高いので、親指が抜ける時にボールの後ろではなく上に来てしまってます
- この現象も日本選手によく見られます
- N:
- ちなみに世界の選手はどうなんでしょうか?
- K:
- アメリカのトップ選手やPBA選手、韓国選手はアクシスティルトが一桁台で、アクシスローテーションも20~30°くらいなんです
- オイルの量がPBAや韓国は日本より多いので回してしまうと滑ってしまうからなんですね
- N:
- オイル量で数値も変わってくるんですか!
- K:
- この数値は投げている環境やレーンコンディションに比例されますので、数値を見る限りあなたはミディアムやドライコンディションは得意だけどオイリーコンディションは苦戦するんじゃないかな?って推測できます
- N:
- その通りです!
- まるで見ているかのようですね
- いつも手前のオイルが少なくなったレーンコンディションで投げていますし、オイルが多いコンディションは好きじゃないです
- K:
- 今回、この数値から苦手な事がわかったので、これからは手を回さないように練習してみて下さい
- N:
- あなたはお医者さんみたいですね
- K:
- はははははは
- N:
- 今日はありがとうございました
ほんのちょっとの時間だけだったけど、この2人のアドバイスは僕の心に響きました
これからの練習方法もイメージできたし、何だか自分の現在地が明確になって安心した気分にもなりました
この二人
なかなかやりますぞ
すっかり感激してしまった僕ですが、他の参加者はどうだったのかが気になるのでちょっと声かけてみましょう
室原一貴さん
- 去年自分自身で悩んでいてたことを、的確にアドバイスしてくれたので「こうすればいいんだ」って思えたのが嬉しかったんです
- 今年は、その確認をしたかったのと今の課題をクリアするためのヒントをもらいたくて参加しました
- 来年も参加予定です
西谷聡太さん
- 思ったようにボールが動いてこないのは、初速に対して回転数が足りないんじゃないかな?って自分では思っていたんですけど、計測したティルトの傾きが大きいからだってわかってスッキリしました
日坂教授も見学に来てました
この計測キットをボウリング場のショップが持っていてビジネス化できるようになると素晴らしいんだけどって言ってました
- IDボウリングツアーのサブタイトル
- 今の自分を知ることが、理想の自分になるための近道です
今よりももっと上手になりたい気持ちはみんなが持っているものだと思いますが、現在の自分をハッキリした数値で表してくれて、今後の課題や問題解決方法を教えてくれるので久々に投げるのがワクワクした感じで楽しみになりました
年に一度という少ないチャンスですが全国5箇所での開催なのでちょっと足を伸ばして自分を確認しに行くのも良いかもしれませんね
- 今回はほぼカメラマンだった松Pは
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- 来年は絶対参加するもーん♪
- BY 松P
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翌日
二人のコーチに貰ったアドバイスを早速リーグ戦で試そうと思ったら
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- 川崎に靴忘れた!
- (ToT)