とある春の日
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って、お誘いをいただきました。
調べてみるとこちら
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こういったイベントが大好物のNAGEYOは、ミーティングのため緊急招集。
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2秒後
「行くに決まってんじゃんね。」
芦川ドリラーは、ボールとドリルについて深く学ぶために。
そして私は学びつつ、長年の大ファンである選手に会うために——。
サンブリさーん、お誘いありがとう!!
ボールの知識には少し疎い私ですが、HK22が大好きなボウラーとしてはブランズウィック社のセミナーに興味津々。さらに、私が初めてPBA選手のファンになったパーカー・ボーンIIIさんも来るというので、楽しみで仕方ありません。
全部が完璧に理解できなくても、学ぶ場に行くというのは必ずプラスになります。
そして当日、スパイダーマンとシャレオツ社長がいる〒252-0231 神奈川県相模原市中央区相模原2丁目7−4に向かいました。
サンブリッジ最先端セミナー講師のご紹介
今回のセミナーにはアメリカから二人の講師が来日。
このお二人、実はとんでもないレジェンド&スペシャリストなんです。
Dave Wodka
デイヴ・ウォドカ
現在ブランズウィックの国際営業マネージャーを務めるデイヴさんですが、ただの「メーカーのえらい人」ではありません。
1999年の「Greater Detroit Open」でPBAツアー公式戦の優勝経験を持ち、PBAリージョナルツアーでも20以上のタイトルを獲得しているガチのトッププロです。ジャパンカップにも数回出場されています。
世界のトップレベルで戦ってきた「選手の凄まじい感覚」と、ボール開発の「科学的な知識」を併せ持ちます。
彼が語るボールの挙動やテクノロジーの話は、世界中のプロやドリラーが食い入るように耳を傾けるほど圧倒的な説得力があります。
💡 プチ情報
現在もPBA50(シニアツアー)などで競技を続けており、デモンストレーション投球のキレも現役さながら。自らトップレベルの投球ができるからこそ、最新ボールの真価を完璧に引き出して見せてくれます。
EBONITEBOWLINGのYOUTUBEにも出てるね。
Parker Bohn III
パーカー・ボーンIII
ご存知の方も多いPBAのレジェンド。というか、ボウリング界の生きる神様です。
PBAツアー通算35勝(歴代トップクラスの超大記録!)、もちろんPBA殿堂およびUSBC殿堂入りを果たしています。1984年のプロ入りから40年以上が経った現在も、レギュラーツアーで若手選手たちとバチバチに戦っている現役のトップボウラーです。
代名詞である「芸術的で滑らかな左投げ」は、世界中のボウラーの永遠のお手本。
ジャパンカップでも1998年~2000年までの3連勝を含む4勝を挙げていて、当時ビデオテープが擦り切れる巻き戻しと再生を繰り返したベテランボウラーも多かったんじゃないでしょうか?
そんなレジェンドが、目の前で直接投げて最新ボールを解説してくれるなんて、贅沢すぎて頭がクラクラします。
テクノロジー概要
今回のセミナーでブランズウィック社が誇るテクノロジーを解説してくれました。
最近よく耳にするHK22、何となく聞いたことあるダイナミコアなど、聞いたことあるけどよくわからないって人はこの記事で学んで一緒にボールIQを高めていきましょ。
※過去に取材した内容も含めて解説していきます。
■ DOT(Durability Optimization Technology)

DOTは一言で申し上げますと「耐久性最適化テクノロジー」であり、製造過程における革新的な技術です。
長年、ドリラーやボウラーの皆様を悩ませてきたのが、「ボールのピン(印)から1インチ(約2.5cm)以内に指穴を開けてはならない」という業界の暗黙のルールでした。
そこで開発陣は考案しました。
「それならば、ピンの配置をコアの逆側(ボールの底側)に設ければよいのではないか」と。
↑これならどこに開けてもひび割れの心配はない。
この発想の転換により、指穴を開けるトップエリアからピンがなくなったため、ひび割れの心配が激減し、「レイアウト」の選択肢が無限に広がりました。
現在、この技術を搭載したボールの保証対応(ひび割れなどのクレーム)率はなんと0.1%未満となっております。プロショップの皆様もボウラーの皆様も、安心して思い通りのドリルを行っていただける画期的なテクノロジーです。
ちなみに、「ピンを底側にしてしまうと、コアの頂点がどこか分からなくなりドリルできなくなるのではないか」とご心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、どうかご安心ください。
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DOT搭載ボール
頂点には、しっかりと〇印(白抜きの丸)が刻印されております。
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従来のボール
DOT非搭載の通常のピンマークは●印(塗りつぶしの丸)となります。
DOTのポイント
いままではピン(コアのてっぺん)のすぐ近くに穴を開けるとボールが割れやすく、泣く泣く理想のレイアウト(穴の位置)を諦めることがあった。
ピンをコアの底部に設置して製造したことにより、制限なくボウラーの理想の動きを引き出す完璧なレイアウトでドリルできるようになった。
コアの底部にピンを設置したため割れる心配が激減した。
※なお、内部コアのデザインや価格帯によっては、構造上DOTを採用できないボールもございます。
■ ダイナミコア/ダイナミコア2


〜「2ピースの破壊力」を宿したテクノロジー〜
皆様もご経験があるのではないでしょうか。完璧なポケットヒットであったにもかかわらず、ボールがピンに負けて弾かれ、10番ピンが残ってしまうという。
実はボウリングのボールは、カバーストックとコアの2層で構成される「2ピース構造」の方が反発係数が高く、ピンをなぎ倒す力が強くなります。しかし、2ピース構造では軽量ボールの製造や、コアの形状を細かく調整してスペックを出すことが非常に困難です。そのため、現在の市場では間にアウターコアを挟んだ「3ピース構造」が主流となっております。
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コアとカバーの2層構造が2ピース。

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コアとカバーの間のアウターコア(インナーシェル)という層を作る3ピースが主流。
そこでブランズウィックが独自に開発したのが、この2層目にあたる高密度アウターコア「ダイナミコア」です。 この技術は、インパクト時のエネルギー伝達を最大化させるために、従来よりも高密度で耐久性の高い素材を採用しております。
これにより、衝突時の反発(ディフレクション)を極限まで抑え、3ピース構造の利点を活かしつつ、2ピース構造に匹敵する圧倒的なヒッティングパワーを生み出すことに成功いたしました。 また、このアウターコアはカバーストックとの密着性も非常に高く、ボール全体の耐久性を引き上げ、ひび割れのリスクを軽減させる役割も果たしております。

さらに、その技術を極限まで進化させたのが「ダイナミコア2」です。 アウターコアを形成する極小気泡フィラー粒子をさらに小さくし、外殻の強度を上げることに成功しました。これにより、従来のダイナミコアでは2ピースボールの反発係数を100とした場合に「70〜80%」の数値であったのに対し、ダイナミコア2では実に「90〜95%」にまで近づけることに成功しております。
また、フィラー素材とカバーストック、インナーコアとの接着性がより強力になったため、運動エネルギーの伝達ロスは限りなくゼロに近づき、圧倒的なボールパフォーマンスを実現しております。
ダイナミコアのポイント
特殊なアウターコアにより、最強の反発力を持つ「2ピースボール」に匹敵する圧倒的な破壊力(ピン飛び)を実現。中身が密着しているので割れにくい。
さらに進化した「ダイナミコア2」は2ピースの破壊力の95%に到達。パワーロスがほぼゼロなので、これで残ったら潔くスペアを狙おう。
もっと知りたいダイナミコア
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ダイナミコア2とは? 玉の中の話だけに中の人に聞いてみました。
新作の玉が発表になるとカバーストックやコアについては良く話題になります。ですがカバーストックとコアの間にある2層目のことが話題になることはあまりありません。地味なとこですが代表的なとこではダイナミコア、衝撃吸収システム、HST、CFIなどです。今回はそんな2層目の深いお話です。
続きを見る
■ HK22(カバーストック)
〜弱点克服から生まれた、分子レベルの革命〜
2022年に発表されるや否や、ボウリング界を席巻している新ベースカバー「HK22」。実はこれ、2019年にブランズウィック(BW)がエボナイトインターナショナル(EBI)を買収したことから物語が始まります。
両社の開発者が徹底的に話し合った結果、一つの残酷な真実にたどり着きました。 「我々のサンディングボールは最高だが……ポリッシュ(ツヤあり)ボールは業界ベストとは言えない!」 そこで過去のデータは一旦忘れ、BWとEBIの知識と技術を全集中させてゼロから開発したのがHK22です。目指したのは「艶があってもオイルに強くてバックエンドで動くボール」。
それを実現するために、開発陣はレーンのオイルとボールの「分子レベルでの相互作用」に着目しました。 電子顕微鏡で表面の微細構造(マイクロスラプチャー)を見ると、従来の素材(Conventional)はオイルに対する反応が遅く、バックエンドの継続性も低いものでした。そこでHK22には、料理のスパイスのように特殊な「添加剤」を加えることで、分子レベルでオイルに勝つ構造を作り上げたのです。
HK22C(コヒージョン添加剤)
顕微鏡で見ると非常に複雑な凹凸を持っています。これにより「最大のグリップとトラクション」を生み出し、より長く続く継続性と一貫した反応を実現します。
HK22C Squared(C² / クロム添加剤)
コヒージョンに「クロム」を合わせた技術。レーン手前での過剰な摩擦(オーバートラクション)を軽減し、予測可能なミッドレーンの動きと、クリーンで強力なバックエンドの動きを作り出します。
これらの新技術により、従来素材と比較して「平均グリップ力 +18%」「オイルとの相互作用効率 +22%」「バックエンドの継続性 +15%」という驚異的なパフォーマンスの向上に成功しております。
HK22のポイント
① HK22の基本
「艶があってもオイルに強くてバックエンドで動くボール」を目指した。
② HK22C(コヒージョン)
結合性を高める新添加剤で、オイルの中でのグリップ力劇的にアップ。
③ HK22C²(シースクエア)
コヒージョン+クロムの最新配合。手前の無駄な摩擦を抑えて走らせ、奥での強烈な曲がりを持続させる。
■ ブランドと技術差別化
巨大なブランズウィックグループには複数のブランドがありますが、すべてのボールに同じ技術を詰め込んでいるわけではありません。
例えば、ハンマー(HAMMER)のボールにはダイナミコアの代わりに、アウターコアに「カーボンファイバー」を混ぜる独自技術が使われていたり、DV8は近年爆発的に増えている「ツーハンド(両手投げ)やノーサム」ボウラーに特化し、指穴を開ける位置(ドリルゾーン)を変えるだけでボール本来のコア性能を操れる独自設計を採用しています。
このように、同じグループ内でもブランドごとの強い「個性」を明確に打ち出しています。
■ ボールモーション比較チャート
グループ内のすべてのブランドを1つの表に統合した、毎月更新のチャートも紹介されました。(常に過去6か月のボールが表示されるそうです。)
↑クリックでPDFページに飛びます。
これを見ながら、「今持っているボールがここだから、次はこのへんのボールを買うと良さげだな」と直感的にボール選びができるので、視覚的にめちゃくちゃわかりやすいです。
■ ドリル(ノーサム・ツーハンド)
〜指穴の位置で「曲がり具合」を操るDV8の秘策〜
現在、ツーハンドやノーサム(親指を入れない)ボウラーが爆発的に増えております。しかし、ルール変更によりボールの動きを調整するための「ウェイトホール(バランス調整用の穴)」を開けることが禁止されました。
これにより、指穴を2つしか開けないボウラーは、ドリルのレイアウトによってボールの性能を変化させることが非常に難しくなっていました。
そこでDV8ブランドが開発したのが、ツーハンド・ノーサム専用の画期的なドリルシステムです。 「2つのフィンガーホールを開ける位置(ドリルゾーン)」を変えるだけで、コアの性能を意図的にコントロールできるという独自設計のコアを採用しました。
■非対称コア
↑クリックでPDFページに飛びます。
■対称コア
↑クリックでPDFページに飛びます。
DV8ノーサム用コアのポイント
ツーハンドやノーサムは指の穴を2つしか開けないため、従来のボールでは「レイアウトでボールの性格を変えにくい」という悩みがあった。
DV8の専用コアは、「2つの指穴を開ける場所(ゾーン)」を変えるだけで、ボールの動きを調整しやすくなった。
・トラブルシリーズ
・ダークサイドシリーズ
・ヘックラーシリーズ
是非ともノーサムボウラーには試してほしい。
デモンストレーション投球
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座学の後は、いよいよお楽しみのデモンストレーション投球!
セミナー講師のデイヴ・ウォドカさんも自ら投球しながら解説してくれました。
宮澤拓哉さん
宮澤拓哉さん記事
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松本妃永の「○○見せて!」vo 46宮澤拓哉
ボウリング界にも宇宙人が存在するらしい。なんでも難しいレンコンで誰もがスコアメイクに苦しむ中、人間技とは思えない点数をいとも簡単に出してしまうことからそう呼ばれているらしい。そんな人間離れしたボウラーの道具箱を覗いてみよう。
続きを見る
内藤広人さん
事前の告知にあった以上の4名に加え……
金子萌夏さん
戸辺誠さん
PBA、JPBA、男女、片手両手、右投げ左投げ……なんて豪華なんでしょう!
この多彩なメンバーの投球で、同じボールでもライン取りやボールの動きの違いが見られるのは、セミナーならではの醍醐味です。
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ちなみに、セミナーに参加していたプロボウラーの小原照之さんとは同い年だそうです。
講師おふたりにインタビュー
セミナーでボールやドリルのことを学び、デモンストレーション投球を見て質疑応答を聞いた後、芦川ドリラーと私のインタビューの時間をいただきました。
デイヴ・ウォドカさん

正しい情報を見極めるのが難しくなっているのですが、今日お話しいただいた技術的な内容をもう少し詳しく、かつシンプルに教えていただけますか?

第一に「DOT(ドット)」
簡単に言うと「製品の耐久性が上がり、長持ちする」ということです。ひび割れ(クラック)を減らす効果があります。
第二に「ダイナミコア」
これはシンプルに「ヒッティングパワーの向上」です。カバーストックとの密着性が高まることで、耐久性と製品寿命の向上にも繋がります。
第三に「HK22カバーストック」
結論から言うと「見た目が良く、パフォーマンスも良い」です。オイル上でのトラクション(摩擦)が向上し、バックエンドの動きが大きくなることで、ピンを弾く力が強くなります。
これら3つを組み合わせることで、美しく、耐久性があり、信頼性が高く、最高のパフォーマンスを発揮するボールが生まれます。
我々の目標は、プロショップの皆さんが自信を持ってお客様に製品を販売できるようにすることです。

皆が求めていた動きが出せるようになったからですね。

皆さんが求めているボールの動きを作り出すことができるようになったんです。


ボウラーの回転数、アクシスローテーション、レーンパターン、レーン表面の素材、オイルの種類、外の湿度など、あらゆる要素が影響します。
だからこそ、我々ブランズウィックをはじめとする7つのブランドでは、どんなコンディションに直面しても対応できるように、幅広いボールの動き(ラインナップ)を用意しているんです。

僕たちもNAGEYOを通じて、ボウラーに正しい情報を伝え続けていきたいと思います。

ウェブサイトのためなら、喜んで情報を提供します。

困ったことがあったら本当に連絡させていただきます。
最後に……日本の好きな食べ物はなんですか?


今日はありがとうございました!
パーカー・ボーンIIIさん

ツアー生活41年(1985年プロ入り)、そしてブランズウィックと契約して35年という長いキャリアの中で、最も大切にしていることは何ですか?
健康面ですか、それともフィジカル面ですか?

体のケアについて言うと、人間が本来すべき方法で体を労わっています。過剰な健康マニアというわけではありませんが、例えばマクドナルドはバランスの取れた食事とは言えませんよね。「マクドナルドを食べれば、マクドナルドのような結果が返ってくる」とよく言っています。
マクドナルドが悪いと言っているわけではありませんし、12〜18時間も車で移動するような日は別です。そういう時はサッと食べられるものにします。
でも、数日間1箇所に留まる時は、リラックスして自分の体を最高の状態(トップシェルフ)に保てるように気を使っています。



プロという立場上、時代の流れや契約条件などで望めば他のメーカーと契約することもできたと思いますが、なぜ35年間もの長い間ブランズウィックとの関係を続けているのでしょうか?

それは私も同じです。随分と歳をとりましたが、私も「明日は今日より上手くなりたい」と常に思っていますから。

これからも勝ち続けていく姿を見せてください。

実は先週、息子たちと一緒にUSBCマスターズに出場したんです。本当に優秀なツアーボウラーばかりが集まる過酷な大会ですが、私は予選を通過して25位でフィニッシュしました。
成績表のリストの全員の名前を見ましたけど、名前の横に「S(シニア)」や「SS(スーパーシニア)」のマークがついていたのは私だけでしたよ。明らかに私が最年長でしたが、まだまだやれますよ!

今日は本当にありがとうございました。

私がプロになった数十年前や、少し前までは、同じメーカーのボールばかりを持ちたがるボウラーが多かったように思います。
もちろんメーカーへの信頼感や、過去の思い出などからそのようになるのですが、最近では「自分に合うボール」「必要なボール」をドリラーと一緒に考える時代になったと思います。
今回のように「どんなコンセプトで作っているのか」「今のボウラータイプに対応するにはどうしたら良いのか」を直接聞くと、更にボールの奥深さに引き込まれます。
半日お世話になった相模原パークレーンズは、プロチャレンジも多く、いつ行っても綺麗でワクワクする気持ちになるボウリング場です。シャレオツ社長の中里さんもイベントの際にはいらっしゃいますので、ぜひ遊びに行ってみてくださいね。
また来まーす!
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待ってるぜ!



































