毎年秋口に開催され、個人的にも密かに楽しみにしているイベントがある
ハイスポ主催のストームフェア神奈川会場へ行って来ました
IDボウリングツアー取材でシューズを忘れ宅急便で送ってくれた
最近やたらココに居る気がするけど・・・
会場は2階なのでやや小走りで階段を駆け上がると、壁一面に今回の新作の2玉のチラシが貼られている
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やってますなー
聞くところによると今年も大盛況らしく両手投げキャンプは申込み開始後数時間で満員となり急遽参加枠を増やしたと担当の人が言っていた
個人的には今回発表されたインテンスとフェノムXRの試めし投げを楽しみにしていたのですが、昨年まではなかった待ち時間が発生してます
忙しそうなので自分の玉は自分で準備
自分でやれます!
結構得意でもあります
いい感じに現れたのは最近巷で声をかけられるようになったというMATSUYAさん
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手短にお願いします
ストーム INTENSE インテンス
最初にあげたいのはコアを発達させてドミネーション、コード、ロックのRADコアの発展系RAD-Eを搭載しました
進化させた理由というのは時代背景があります
最近のレーンコンディションは、オイルのあるところと無いところがハッキリしています
ボウラーにとっては、それが投げやすく感じる人もいれば投げにくく感じる人もいます
このコアはバックエンドの動きをできるだけスムースにさせ回転の持続が落ちないことを目指しました
RG、⊿RGの数字上のものはコードシリーズで使用しているRAD4というコアよりも数字を下げています
こうなるとコードシリーズよりは先の動きが出にくいって思う方もいると思うのですが、回転を継続させやすいように手前から起き上がることでしっかりした立ち上がりが得られおとなしくなる反面ピンアクションを向上させました
ロトグリップ フェイムXR
フェイムRで使用したヒーローコアを使っています
その前もう一度コアをサーモグラフのような計測機械を使用してコアのどの部分が一番強いのか?弱いのかを?を調べました
コアの一点に強い部分を集約すると急激に曲がったり、ロールが早くなったりさせる効果がコアの特徴があるんですが、このヒーローコアは強い弱いが分散されているのがわかったことで、かなり強いカバーストックを使用しても耐えられるという結論に達しました
ただ単にオイルに強くしてしまうと、かなり手前から噛んで動き出してしまうことが懸念されました
先ほどお話した、レーンコンディションの時代背景を考えた時に、どうしてもボールの走りは捨てきれない性質なので我々が考えたのがちょっと変わった表面加工を施しました
今回のフェイムは2000番アブラロンで最終仕上げをしているんですが、荒い状態からかなり細かいところまで仕上げをして、もう一度2000番まで表面加工を落とすということをしました
これにより、見た目よりもスムースな走りが感じられて、元々強い表面素材を使っているのでオイルにも強く感じるボールに仕上がりました
お疲れさんでございました
そろそろ必殺「割愛」にしようとした所で気が済んだようです
この方、ボールの話をするとちょっと長くなるのでマキ気味のスケジュールの時は要注意です
ただ何処の誰よりもわかりやすい説明をしてくれます
現役プロボウラーのふたりもMATSUYA節に耳を傾けます
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もっとストームフェアの内容をお伝えしたいのですが今回はフェアよりも明確な目的がありまお邪魔しました
今回再々のゲストの中に滅多に話を聞けない人が来日しているとの事しているので、是非とも話してみたい!その御人を探さなくてはいけないのです
その御人とは?
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- めったに会えないけど
- ベルモンテ氏では無い
WOP依頼だけど
オスク・パレルマでもなく
厚切りジェイソンなマーティン・ラーセンでも無い
Next
- ストームテクニカルスタッフ
- アーネスト・ゴーディック
- ん~惜しい!
発見!
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この御人はどんな人かといいますとストーム社
President
そう
社長さん
この日は超多忙なルーカスデイブ社長
川崎ではフェア中のスピーカーも兼務していた事もありインタビューの時間が取れそうにないので「おととい来やがれ」では無く「明後日来やがれ」って事で出直します
3日後
この日はストームテッククリニックが開催されております
その空き時間にインタビューしてみます
- ストーム社社長
- DAVE SYMES
-
デイブ・シムズ
なんと、この社長チームUSAに在籍していた
凄腕のボウラーでもあります
- N:
- こんにちはー
- 世界で一番売れているボールメーカーですが、どんなところがボウラーから評価を受けたのだと思いますか?
- D:
- 我々ストーム社のブランドイメージが非常に大きいのだと思います
- 他にも契約プロのパフォーマンスや、品質が良いと評価されているのだと思います
- N:
- 僕もドリラーの端くれなんですが、ストーム社はオイリー用、ミディアム・オイル用、ライトオイル用はもちろん、先の動きがハッキリ出る玉、ゆったりした動きの玉、その中間というように色々コンディション色々なボウラーが使いやすいように幅広くアイテムを発売していることが魅力だと思うんですが、そのあたりどうでしょうか?
- D:
- 僕自身ボウラーでありドリラーです
- 社内にもボウラーやドリラーがとても多いのでボウリングボールのマーケティングについてはとても理解が深いと思います
- ですから初心者から上級者までの要求に応えられるボールづくり、多様化しているオイルコンディションを想定したボールづくりを使命としています
- ゴルフのクラブに例えるなら
- 「ドライバー3本は必要ないですよね?」
- 「7番アイアンが4本もいらないですよね?」
- アイアンも色々な番手が必要なように、ボウリングボールもオイルに強いボールから、オイルを感じやすいボールまでバランス良く持つことが必要なんです
- その要望に応えられるように幅広くボールを開発しています
- N:
- 色々なボウラータイプやレーンコンディションを想定されているのが発売しているボールのラインナップを見て凄く伝わります
- 今までもコアと表面素材が進化してきましたので、当然これからもどんどん進化していくと思いますがどんな進化が予想されますか?
- D:
- これからも私たちは新しいコアを常に開発し発売して行こうと考えています
- カバーストック(表面素材)についても私たちは年間に25~30種類の素材をテスト繰り返し行っています
- ボウリングボールはカバーストックとコアが重要なんですが、コアとカバーの相性がとっても大切なんです
- 私たちはボウラーの要望を聞いて常に新しい素材や配合をテストしていますから、今までよりも「もっと曲がる」だけではなく、これからも新しいコアや新しいカバーストック開発と組みあせを続けていきます
僕も話に混ざっていいかな?
- ストーム社副社長
- アジア太平洋セールス・マーケティング担当
- ROBERT DONG
-
ロバート・ドン氏
- R:
- 日本のボウラーはとても勤勉で、すごく勉強されていて我々も頭が下がります
- もちろんボウリングボールの話はボウラーであれば興味のある内容だと思いますが、日本のボウラーはもっと視野を広く持つべきだと思うんです
- 技術的にも用品もいろんなものを試して幅広くボウリングを見てほしいなと思います
- N:
- 視野を広くですか?
- R:
- 芦川さんはストームのボールの事をインタビューしに来たのだと思いますが、我々はボールのことよりも、もっとボウリングの視野を広げて楽しんで欲しいと思っているんですよ
- 日本でのボウリングレッスンを何度か見たことがあるのですが、「こう投げ無くてはならない!」って形にハメすぎているように多く見られます
- N:
- ちょっとわかる気がします
- R:
- せっかく才能を持ったジュニアボウラーが大勢いるのに、個々が持っている潜在能力を閉じ込めてしまっています
- コーチと呼ばれる人たちは「もっと色々なことを試して良いんだよ」ってジュニアボウラーに話してあげて欲しいですね
- もっと自由度が上がれば、ストーム社が持っている技術やノウハウを活用していただけるんじゃないかなって思います
- 勉強して上手になることも大事だけどもっともっとボウリングを楽しんで欲しい
- N:
- このあたりは日本人の文化と言うか、習慣と言うか
- 確かに勉強しちゃいます
- 特にアメリカからの情報は(笑)
- 元々は楽しみで始めたボウリングがいつの間にかシリアスになってしまい、いつの間にか投げにくくなって苦しんでいる人は多く見かけます
- R:
- こんなこと言うとオーナーに叱られてしまいますが、今回日本に来たのもインテンスを売りに来たのではなくボウリングを楽しんでもらうために来たんだよ
通訳は上田暢子さん
- N:
- わかりました
- では、ちょっと難しい話からは離れてフレグランスについて聞かせてください
- 以前、ハイスポーツのMATSUYA氏にも聞いたことあるんですが、なんでボールに香りをつけようと思ったんですか?
- D:
- 元々ボールに香りをつけようと言い出したのはオーナーのビル・クリスマンです
- 彼はボウリング業界に入る前に清掃業界のクリーナーを作る仕事をしていたんですね
- 洗剤やクリーナーには必ず香りがついていますので、ボウリングボールにも香りをつけてみようとなりました
- それから、香りに惹かれて手に持ってみるということがあり、彼はとてもマーケティングに優れた人なんだなって、そのことからもわかると思います
- R:
- ハイスポーツの倉庫に行くととってもいい香りがして、スーパーマーケットに来たような感じがしますよね
- N:
- 確かにそうですね
- フレグランスに焼きたてのパンの香りとか、焼けたピザ、淹れたてのコーヒーとかってどうですかね?
- D:
- ベーコンは試したよ
- 採用されたらボウラーは間違いなくお腹減るね(笑)
- 既に採用されたもので、バースデーケーキ、バブルカム、メープルシロップ、チョコレートなんてのもありますよ
- ペンシルバニアにチョコレートで有名なHERSHEY'S(ハーシーズ)があります
- そこでチョコレートフェスティバルが開催されるんだけど、チョコレートの香りがついたストームのボールも展示したことがあるよ(笑)
- このように、フレグランスをつけると断然注目度が上がります
- ただし国によっては好まれない香りがあります
- R:
- 例えばで言うと中国ではミントの香りを嫌うので売れないですね(笑)
- N:
- 僕はクラックスパールに使われたルートビアの香りが好きなのでロッカーの中がその香りで満たされているのがたまらなく好き(笑)
- では最後にこれから発売されるボールで、ちょっとだけ良いから「こんな玉がでるよー」なんて教えてもらえると嬉しいです
- D:
- ボール表面に含まれるパール素材にMICA(マイカ)というのがあります
- MICAはとっても高価なものです、光のあたり具合や見る角度によって色が違って見える素材です
- オレンジやブラック、グリーンからパープルに見えたりするのでとても綺麗です
- まだテスト中ですが近い将来発売できると思います
- でも発売できなかったらゴメン
- N:
- そんなのあるんですね~
- 宝石で言うアレキサンドライトなボール
- ボールは性能も大事ですけど色も大事ですからね
- 最後に日本のボウラーにメッセージを頂けますか?
- D:
- 日本のユースやジュニア世代に向けたボウリングプログラムを発展させてほしいなと思います
- やはりジュニアボウラーはボウリングの将来にとって何よりも大切です
- この素晴らしいボウリングを練習しながらもボウリングを楽しむことを伝えていって欲しいです
- R:
- ボウリング団体、ボウリング場、用品を扱う会社、コーチ、ボウラーがもう一度ボウリングを愛して欲しいと思います
- 日本ではボウリング場が閉鎖していて、暗いニュースが続いていますがボウリングはご存知のように年齢問わずできるスポーツですのでもう一度愛して欲しいです
- 今回、全国を回って私たちはインテンスの良さを伝えに来たのではなくボウリングを愛して欲しいと伝えに来たのです
- LOVE BOWLING
- もっともっと楽しんで下さい!