個人的に「ボウリングは見るものではなく投げるもの」と思っていましたが選手の準備や調整に関わらせていただくと、一緒に参加してるような気持ちになります。
また個々の選手のストーリーや団体の選手達への期待、大会の準備、関わる方達全ての想いを見たり聞いたりすると見るボウリングも面白いですね。
今年はNHK杯を知っていただくため、開催前に去年からの振り返りを含め見どころをご紹介しました。
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参考もうすぐNHK杯が始まるよ。その前に振り返りと監督と過去の優勝者へインタビュー
今年も私が楽しみにしている大会のひとつ第57回全日本選抜ボウリング選手権大会。通称NHK杯が始まります。何といってもその名の通り選ばれた人しか出られないハードルがとても高い大会です。男女の優勝決定戦はNHKで生中継されますからみんな見逃さないようにね。
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松Pの予想は女子優勝は佐藤悠里さん、男子はわからない(笑)でした。大会前の佐藤さんのボウリングが実に素晴らしく、勝つ自信(多分ご本人より)がありました。
優勝者は既にご存知だと思いますので、結果とともに参加選手と大会の様子をお伝えしていきます。
その前にNHK杯の競技方法を改めてご紹介します。
予選
男・女とも9ゲームの競技を行い、その合計得点の上位より、男子28名、女子20名を準々決勝出場者とする。
準々決勝
6ゲームの競技を行い、予選9ゲームとの合計15ゲームの総得点により、男・女とも上位12名の選手を準決勝出場者とする。
準決勝
6ゲームの競技を行い、予選、準決勝との合計21ゲームの総得点により、男・女とも上位4名を決勝(エリミネーター方式)出場者とする。
決勝エリミネーター方式により選手権者を決定する。
1位から4位までの選手が1ゲームマッチを行い、得点上位2名が選手権者決定戦に進出する。選手権者決定戦は1ゲームマッチを行い、その勝者を選手権者とする。
とにかく調子が良かろうが悪かろうがなんとしても予選を通過して徐々にギアを上げていきエリミネーターからが勝負と思っているベテランや歴代優勝者にとっては予選で落ちる訳にはいかないのです。しかしスタートで出遅れるとNHK杯は実力者揃いですから苦しい展開になり優勝候補と言われる選手も悔しい結果となります。
松Pが気になったとこを写真撮ってきました。
ボウルスター
今年も記念Tシャツや人気のシャツを販売しているボウルスターさんのブースには笠原さんご夫婦が朝から準備しています。
シャミーの数、圧巻です。
BOWL STARとは
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ボウリングをもっと面白く、彼の思いと夢とは。
最近よく目にするボウルスターをご存じでしょうか?ヤングなボウラーが動画でワイワイ楽しそうにしていたり、ユニフォームを販売していたりしています。他にも映像制作を手掛けているそうですが、果たして彼ら彼女らはどんな人たちなんでしょう?松Pが話を聞きに行ってまいりました。
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困った時に頼りになる男 ユーヤ・タナカ
いつもお世話になっています。
彼女できたかな?
恒例の?ムキムキポーズ
ドリームスタジアム太田の佐藤社長とJBの齋藤専務。お二人とも触りたくなる筋肉です。
私身長170センチですがちっちゃく見えますね。
こんなことやっているうちに準決勝が終了し決勝に進出した4名が決まりました。
決勝エリミネーター方式に進んだ選手達紹介
女子の部 決勝進出4名
4位通過
石本恵梨奈さん
学生連合
3位通過
佐藤悠里さん
神奈川県
ナショナルチーム女子キャプテン
第47回大会チャンピオン
2位通過
近藤眞桜さん
群馬県
ユースナショナルチーム
1位通過
菅野沙織さん
神奈川県
彼女は
↓
第52回大会チャンピオン
この4名で1ゲームマッチを行い上位2名が優勝決定戦に進みます。
どうなるでしょうか?
男子の部 決勝進出4名
4位通過
佐野裕葵矢さん
山口県
3位通過
浅海恒成さん
愛媛県
2年連続決勝進出
2位通過
福満亮さん
長崎県
1位通過
須田風海音さん
群馬県
1ゲームマッチで上位2名が決勝に進み、その模様はEテレで生中継されます。
ここまで来たら何としても生中継に映りたいしもっと言えば優勝したい!
優勝決定戦に進出した男女2名が決定
女子の3位4位決定戦は最後の最後までもつれました。
全員が最大限持てる力を発揮したものの競技なので結果は出てしまいます。
優勝決定戦進出 佐藤悠里さん 203点
優勝決定戦進出 近藤眞桜さん 196点
第3位が決定 菅野沙織さん 185点
第4位が決定 石本恵梨奈さん 169点
声をかけ辛いですが心を鬼にしてインタビュー
4位入賞 石本恵梨奈さん
この大会は予選はギリギリででしたが準々決勝からいい投球ができて希望が見えてました。その分、頑張りたかったんですけ⑦-⑩が残ってからアジャストが全くできなくなってしまいました。
よく言われる決勝用のレーンを投げた選手は、照明の関係なのか、メンテしてから時間が経過しているからなのかわかりませんが、今までのレンコンとかなりイメージが違うって言います。
その辺りいかがでしたか?
練習ボールが始まる前までは「今回これに賭けよう」って決めていたボールがあったんですけど、思っていたよりもレーンの手前で捕まってしまい使えませんでした。
違うボールで投げてみたのですが厚め厚めに行ってしまい、最後まで合わせることができず不甲斐ない結果に終わってしまいました。
お疲れ様でした。
3位入賞 菅野沙織さん
なんですけど、試合が進行していくに連れ身体の動きが悪くなってしまい踏み込みやリリースのばらつきが出てしまいアジャストが遅れてしまったっていうのがありました。
エリミネーターでは⑩ピンをミスしましたが「まだ大丈夫まだ大丈夫」って言い聞かせて気持ちを切り替えて挽回することもできました。展開は悪くなかったんですけどね…。
優勝したらコレ言いたかったんです。
ふたりの後ろが気になる
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たごちゃんでーす♥
ジュニアジャパンの合宿でお会いした多胡和姫さんは今年から社会人。今大会は準々決勝最終ゲームの最終フレームでストライクを持って来て、上位12名が投げられる準決勝まで漕ぎつけたそうです。
ジュニアジャパンとは?
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未来のスーパースターがたくさんいた! ジュニアジャパン強化合宿
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と、インタビューしている間に男子の3位4位決定戦が終了しました。
優勝決定戦進出 須田風海音さん 214点
優勝決定戦進出 佐野裕葵矢さん 204点
第3位が決定 福満亮さん 200点
第4位が決定 浅海恒成さん 190点
4位入賞 浅海恒成さん
今の気持ちを一言でお願いします。
来年こそはてっぺん獲ってください。
3位入賞 福満亮さん
ゲーム直後は悔し涙が溢れていて近寄れませんでしたが落ち着いたようなので一言聞いてみましょう。
優勝決定戦
ナショナルチーム女子キャプテン佐藤悠里とユースナショナルチーム近藤眞桜の対戦。
佐藤悠里さんが勝てば2回目の優勝。近藤眞桜さんは初優勝を狙います。
ご存じの人もいるかもしれませんが、カズヨシはスコア計算が微妙です。本人曰く、計算はできるんだけど計算しているうちに次の投球が始まってしまってわかんなくなっちゃうそうです。
あとは「この人が勝つ条件」とか「こうなったら勝ちが決まります」みたいな展開がさっぱりわからないので、いつも誰かに解説してもらいながら観戦しています。
今回その役目をしてくれるのが、すっかりお姉さんになったナショナルチームの泉宗心音さん。
色々教えてあげてくださいね。
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場内のモニター見ながら展開を解説してもらってます。
そして
女子の部優勝は
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お約束なもんでw
って遊んでたら「いつも見てます!」って声かけてくれたかわいこちゃんのおふたり
声かけてくれてありがとー
では本題に戻りまして
女子の部優勝者
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佐藤悠里さん
2回目の優勝
あの時とは?
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みんな見たかな?第54回全日本選抜ボウリング選手権大会はこんな感じでした。
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みんなにも言われただろうし、僕らもこりゃマズイって思って少しでも笑ってもらえるようにと白黒にしちゃいました(笑)
全プログラム終了後もう一度あのレーンで練習してる姿を見て「この子強くなるだろうなー」って思ったのは今でもよく覚えてます。
あの時の佐藤悠里さん
いかがでしたか?
決勝は眞桜と対戦でしたがあの時の自分に勝つつもりで投げました。
勝ったから言えるんですけどね。
ボールは何を使ってたんですか?
回転を安定させるためにメカテクターを今回は着けて挑みました。
2回優勝している人ってあんまりいないって聞きました
今日の2回目の優勝で梶田ひかるちゃんに並びました(嬉)
ありがとうございました。
お母様にも喜びを報告していました。
本当におめでとうございます。
惜しくも準優勝 近藤眞桜さん
良い展開でしたし、スプリットもたくさんカバーしてチャンスを繋げてたのに惜しかったですねー。
スプリット出すなよーって感じですね(泣)
今までで準決勝に残ったのも1回しかありませんでしたから色々初めての経験が多かったです。
TVというのは自分の目標でもあったし、TV決勝に出るだけで満足しちゃいけないよって周りも言われていたので、何とかして勝ち切りたいって思って投げましたが残念でした。
ってことは近藤さんも今回の悔しい経験でもっともっと強くなるってことですね。
ありがとうございました。
男子の優勝者決定しました
須田風海音さん
勝因を教えてください。
ヒヤヒヤする場面もありましたがピンが飛ばなくても我慢強く投げたことが優勝に繋がったと思います。
世界の舞台でご活躍を期待してま~す。
惜しくも準優勝 佐野裕葵矢さん
敗因を一点あげるとしたら何でしょうか?
ナショナルチーム下地監督の振り返り
まず大会全体を通しての印象としては、参加者のレベルが拮抗し非常に緊張感溢れる大会になったという点です。もちろん選ばれし者達の戦いですから当然と言えば当然なのですが、予選9ゲーム、準々決勝6ゲーム、準決勝6ゲームと進む毎にスコアのペースが上がり、例えカットライン上にいても、ちょっと気を抜いたゲームが続くとあっという間に圏外に!という展開で、観戦する人にはエキサイティングで応援する者にとってはハラハラドキドキの3日間だったと思います。
そんな中、男子の部で優勝した須田風海音選手は予選から安定したゲーム運びで準々決勝、準決勝と一度もトップの座を譲ることなく男子の史上最年少記録で完全優勝を果たしました!本当に素晴らしかったです。
決勝戦こそファール裁定問題で後味が悪くなりましたが、大会を通じて実力を存分に発揮し完全優勝を果たした価値は少しも下がるものではないと思います。
女子の部で優勝したナショナルチーム女子キャプテンの佐藤悠里選手は3年前の第54回大会のTVファイナルでの120点のリベンジを見事に果たし2度目の栄冠を勝ち取りました。昨年から取り組んできた“ボールを転がす意識を持つ!”が身につき結果に結びついたものと思われます。
優勝こそ叶いませんでしたが男子準優勝の佐野裕葵矢選手、女子準優勝の近藤眞桜選手も素晴らしい活躍は昨年から続く若い世代の台頭を今年も感じさせるものとなりました。
「日本一!」を決めるビッグイベントのNHK杯、ぜひ来年は更に多くの選手たちの参加を期待したいと思います。
そのためには…TVファイナルまでたどり着くまでの21ゲームという長丁場の予選準々決勝、準決勝を投げ切るだけの体力と精神力、コンディション変化への対応力そして大会全体を通してのゲームプランの構築など、言ってみればすべてのスキルを磨き上げてこの栄えある舞台に立ってほしいと思います。
参加する者すべてにチャンスが有る!
それがNHK杯です。
松Pのまとめ
どのスポーツも若い世代の活躍が増え、ボウリング界も同様です。
もはやジュニアだからというのは関係ないくらい誰が勝ってもおかしくない時代になりました。
ボウリングはベテランやシニアも活躍できるスポーツですが最後の決勝戦はキャリアだけではなく実力と気持ちと運を最大限に発揮できる選手が優勝するのだと思います。
個人の想い、団体としてのプライド、日頃の努力、予選から選手の気持ちが投球に出るNHK杯は今年も見応えがありました。
来年は是非、会場に来て観戦してください。
ボールのスピード、回転、投球の再現性、実際に見るボウリングは想像以上です。
来年、会場でお会いしましょう。
お疲れのところ「ガッカリな顔選手権」にお付き合いくださった猛者の皆さんありがとうございました。
来年の活躍を期待してます。
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