誰が言ったか知らないが実しやかに囁かれる名言
「レーンコンディションを制する者はボウリングを制する」
ではどうやって制したら良いのか?
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実は最大級のヒントはボウリング場のどこかにあるこちらの図
↓こちら↓
静かに多くを語ってるコチラのデータ表はレーンコンディション(オイルパターン)をビジュアル化した大変重要な物。
このデータ表を有効活用するかしないかはア・ナ・タ次第正しい情報の吸い出し方を身につけ是非ともボウリングを制する者へなって頂きたい!
オイルを愛しオイルで出来てるかもしれないオイルの専門家
正しい情報の吸い出し方を解説して頂くのは、24時間レーンとオイルとパターンの事ばっか考えてると言うABS社にて現在テクニカルエンジニアと言う業務をこなす酒井健次さん
氏曰く、レーンメンテナンスに興味を持ち、レーンメンテの代表格であるKEGEL社が日本に参入した事をきっかけに彼のメンテへの思いは更に大きくなり自らボウリングのメンテナンスの真髄を習得すべく渡米、更なるレベルアップを経て帰国した彼はJPBA公式トーナメントのレーンメンテと言う大役をこなすと言う実績の持ち主
言う慣れば彼こそがレンコンそのものなのでは無いかと言っていいほどのレンコンっぷり
そんなMrレンコンにデータ表の読み解き方を指南して頂きます
- N:
- ボウリング場に貼り出してあるレンコンのデータ表なんですが何を見れば良いですか?
- 酒:
- 実はこのデータ表には様々な情報が隠されていますがそれを読み取るには専門的な知識が必要です
- 今回は専門的知識が無くても理解できるよう重要ポイントをお話しします
- これが理解できればコンディションのイメージをかなり掴めスコアがまとまりやすい投球ラインが見えてくると思います
更にこのデータ表まで貼ってあれば大体の事がわかるらしいぞ
オイルが塗ってある距離を知る
まず見てほしいのがオイルの長さです
オイルを塗ってある距離はボールの曲がり始めに影響します
短いほど曲がりが手前になる
長いほど曲がりが奥になる
ショートオイルは33~37フィート
ミディアムオイルは38~42フィート
ロングオイルは43~47フィート
これらのフィート数はWTBA(ワールド・テンピン・ボウリング・アソシエーション)です定められております
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データ表には左上のOil Pattern Distanceがオイルの長さを表しています
このデータ表では42フィートと表記されてます
オイルの総量を知る
次に塗ってあるオイルの総量をチェックします
オイルの量はボールの滑りに影響します
多いほどボールが滑ります
驚くことに1レーンに塗ってあるオイルは大さじ1~2杯(15~30ml)の量しかありません
使用するレーンの素材や状態によっても変わりますが
- 〜15ml ドライ
- 15〜20ml ミディアムドライ
- 20〜25ml ミディアム
- 25〜30ml ミディアムヘビー
- 30ml〜 ヘビー
と思っていただいて結構だと思います
データ表には右上Volume Oil Totalがオイルの総量を表しています
このイメージ図では23.15mlですのでミディアムヘビーとなります
オイルの厚みを知る
オイルはレーン全体に均一に塗られていることはほとんどありません
実際には板1枚毎にオイルの量を変えています
データ表の拡大
傾向としてレーン手前には多く
奥に行くに従い薄く塗られています
滑り台のイメージ
このオイルの濃淡はデータ表下段の棒グラフが表しています
赤と緑の棒グラフがオイルパターンの断面図
レーンの中央には厚く
外側には薄く塗られている傾向にあります
かまぼこのイメージ
この棒グラフは39本ありレーンの板目毎のオイル量を表しています
メンテナンスマシンはファールラインからピンに向かってオイルを散布していき、ファールラインに戻る際にもオイルを追加散布しています
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ここで大切になるのは赤で表示されている棒グラフです
赤のオイルはピン側に向かって行く時のオイル量を表しています
レーン奥の方までオイルを散布(入れる)しているのでボールの曲がりに大きな影響を与えます
緑のオイルはファールラインに戻ってくる際、散布したオイル量を表しています
レーン手前にオイルをたくさん散布しているのでボールの走りに大きな影響を与えます
オイルの濃淡差がスコアメイクに重要
このデータ表から推測すると43フィートの所で8枚目から11枚目の間にボールが通過していくようなラインを取れると確率良くポケットヒットできるでしょう
自分の球質や球速を考慮して立ち位置・狙うスパット・ボールでアジャストしましょう
スコアメイクのコツはオイルの濃淡差を探し出す事です
投げたいラインの内側にオイルがたくさん入っていると内側に投げミスしてもオイルで滑って行きポケットヒットしやすい
逆に投げたいラインの外側にオイルが少ないと外ミスしても曲がりが早めに出てポケットに行きやすい
これを投球の幅とかオイルの壁と表現します
ここをいかに早く見つけるかがハイスコアを出すためのコツです
しかしオイルパターンによっては濃淡差が少ないコンディションもあります
濃淡差が少ないとスコアメイクしにくい
それでは実際に使用されているオイルパターンの一部を難易度別に見てみましょう
このオイルパターンのデータ表を読み取れるようになるとどんな展開になるのかが予想しやすくなるそうです
難易度が低め
このパターンはオイルの濃淡がハッキリ存在しています
濃淡がある所にボールが集まればオイルの壁があるので多少の内ミスは許される
またレーン外側のオイルが少なめなので狙ったラインよりも多少外に出てしまってもポケットヒットが期待されます
※クリックすると全体が見れます
8~11枚辺りにオイルの壁を感じられる
外側にオイルは少ないので曲がりやすい
難易度中くらい
このパターンは先ほどに比べ濃淡の落差は緩やかになります
これにより壁を感じにくくなってしまします
さらにレーンの外側にもゆるやかにですが若干オイルが入っているため外ミスするとノーヘッドの可能性があります
※クリックすると全体が見れます
壁が緩やかになったことでミスできる幅が狭くなってしまう
難易度高い
このパターンは濃淡の差がほとんどないので幅を一切感じない厳しいコンディションとなります
スコアも伸びにくい展開となることが予想されます
ガターギリギリまでオイルがしっかり入っているので外にミスするとノーヘッドの可能性は極めて高くなります
※クリックすると全体が見れます
オイルの濃淡がほとんどないためミスできる幅がほとんどない
オイルパターンは無数に存在し投球することでコンディションは刻々と変化をしていきます
今回紹介したオイルパターンのデータ表はオイルを入れた直後を表しています
メンテナンス直後に投げれる機会は少ないと思いますがオイルパターンのデータ表と実際のボールの曲がりを参考にしてナイスゲームを出しましょう
ボウリング場では毎日レーンメンテナンスを行っている
- 過去の記事で紹介した厚木ツマダボウルの堀さんもそのひとり
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堀さんは遊び心も交えながら面白いオイルパターンを考案しているらしい
この2パターンあなたならどう攻略しますか?
レーンコンディションを「制する者」になれた気はしませんか?
たった15~30mlのオイルがボールの曲がりや走りに大きく影響しています
投球技術も必要ですがレーンコンディションをいかに早く読むかがボウリングにおいては重要なスキルです
今すぐは理解しにくいかも知れませんが様々なコンディションを経験することで引き出しは増えてくるとMrレンコンは語っています
今後は投球前に上記データ表を探して自己解析してから投げてみましょう
攻略法が早く見つかるかもしれませんよ